コインランドリー事情 - 所有から共有へ
地味に儲かる
今日のお手紙 » Blog Archive » 世にも楽しいコインランドリー@ポートランド
最近はコインランドリー投資がはやっているらしい。
「実際、コインランドリーは儲かるんですか?」
すると、こんな答えが即返ってきました。
「地味に儲かります!」儲かるでも、「地味に」というあたりがなんとも生々しい。コインランドリーは手堅い商売で、急激に売り上げが上がることはないが、徐々に右肩上がりで推移していく商売なのだそうです。
地味に儲かる、いい言葉だ。
知っている人だけが儲かる コインランドリー投資のすすめ (幻冬舎単行本)
- 作者: 三原淳
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2016/05/06
- メディア: Kindle版
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なるほどと思ってKindleでこの書籍を購入してみました。
ポジショントークが鼻につくが、事実コインランドリー数は増えているので儲からないことはないのだろう。
自分は自宅に乾燥機があるが業務用の乾燥機に比べて一度に乾燥できる量、パワーには不満を感じている。
ガスで一気に乾燥する業務用の乾燥機で乾かした洗濯ものは違うのだ。
様変わりするコインランドリー
画像はドイツのベルリンにあるカフェっぽい感じのコインランドリーで乾燥機回している間の時間を快適に過ごしてもらう工夫、Wi-Fiが飛んでたり、をいろいろとしている。
日本ではこのブランドのトートバッグが人気だ。
冒頭の画像もポートランドのコインランドリーのもの。
もうね、カフェやコインランドリーといった言葉では表現できない空間ですよね。
さすがに日本でこんな土地の使い方は難しいかもしれないけどこれだったら洗濯ものを乾燥させるついでにちょっと作業するかーってなりますね。
あと雰囲気が清澄白河のブルーボトルコーヒーに似てますね。
工場かなにかを改修したのかな?
コインランドリーは乾燥が終わるまでどこかで時間を潰すか、回る洗濯ものを眺めるかのどちらかしか選択肢はなかった。
村上春樹の世界の終りとハードボイルド・ワンダーランドでコインランドリーの描写がある。
じめじめした天気の日に所在なさげにすごす場所、それがコインランドリーというものである。
雨の日曜日ということで、コイン・ランドリーの四台の乾燥機は全部ふさがっていた。
色とりどりのビニール・バッグやショッピング・バッグがそれぞれの乾燥機の把手にかかっていた。 ランドリーの中には三人の女がいた。
一人は三十代後半の主婦で、あとの二人は近所の女子大の寮に住んでいる女の子のようだった。
主婦はなにもするともなくパイプ椅子に座ってTVでも見るみたいにじっと観点する洗濯ものを眺めていた。
女子大生は二人並んで「JJ」のページを繰っていた。
もちろん、気の利いた人間は休日の午後をコインランドリーで過ごすことなどしない。
私は椅子の上で全身の力を抜いて、空間の一点をぼんやりと眺めていた。
ランドリーの中には衣服の乾燥していく独特の臭いと洗剤の臭いがいりまじった不思議な臭いが漂っていた。
となりでは二人の女子大生がセーターの柄について話し合っていた。
どちらもとくに美人というわけではない。
気の利いた女の子は日曜日の午後にコイン・ランドリーで雑誌を読んだりはしていない。
いいぞ春樹!
乾燥機にかけて洗濯ものが乾くまで30分くらいの時間が発生するわけですね。
ここにビジネスチャンスがあると世の中の資本主義の権化どもは考えるわけです。
この30分の間にコーヒーでも売りつけて、おしゃべりでもさせとけばいいじゃんと。 コインランドリー側からしてみれば、ドリンク代も売り上がるし、乾燥機も効率的に回すことができるしでメリットばかり。
利用者だって快適に過ごせて、インスタにあげられるようなおしゃれなコーヒーを提供してくれるならうれしいですよね。
おだやかな気持ちで他人の自慢投稿を読み流すことができると思います。
都内でもこんな感じでコインランドリーをコミュニケーションの場として提供しているところもあります。
所有から共有へ
少しずつですが個人の所有から、みんなで共有するという方向に社会が動いているようです。
この動きを後押ししているのがテクノロジーだというのが面白いですね。
心をもたないテクノロジーが人と人のつながりを生む手助けをしてくれている。
カーシェアリングとか
音楽のストリーミングはちょっと違うけど個人が所有していないという意味では同じですね。
こうやって世の中の変化に意識的になるのは面白いですね。
ちなみに、コインランドリー1500万くらいからではじめられるそうです。