2015年2月に読んだ書籍 Lean Analyticsなど3点
Lean Analytics
Lean Analytics ―スタートアップのためのデータ解析と活用法 (THE LEAN SERIES)
これはオススメだ、読んだほうがいい。
物語好きなら読んだほうがいい。
スタートアップに所属しているなら読んだほうがいい。
ここには、スタートアップの成功物語がゴマンとある。
この本にはそれが書いてある。
もちろんAirbnbだけじゃない。今をときめかせているスタートアップがなぜ成功したかのエピソードが散りばめられている。
どうして、読まない理由がある?
データが大切だ。データを見ろ。
ただし、何のデータを見るかに注意だ。
成功したスタートアップはきちんとそこにフォーカスして成功した。
いいか、自分を安心させるだけの無意味なデータを選ぶな。
スタートアップが成長するための「計測すべき数値」に注目しろ。
じゃあ、成功しなかったスタートアップは「計測すべき数値」に注目しなかったのかな?
そんなことは知らん。
ここには成功だけがある。
死者は語らない。
スターリングラード 運命の攻囲戦
スターリングラード 運命の攻囲戦 1942-1943 (朝日文庫)
第二次大戦中、ドイツ軍とソ連軍が繰り広げた壮絶な市街戦。
死傷者数はソンムの戦いなどの第一次世界大戦の激戦を遥かに超える規模で、枢軸側が約85万人、ソビエト側が約120万人、計200万人前後と見積もられた。街は瓦礫の山と化し、開戦前に60万を数えた住民が終結時点でおよそ9800名にまで激減。第二次世界大戦最大の激戦、また13世紀の「バグダッド包囲殲滅戦」(モンゴル帝国)などと並ぶ人類全史上でも屈指の凄惨な軍事戦であったと目されている。
臨場感がある、と同時にあまりにも現実感がない。 というか理解を超えている。
正常な判断力を失った指揮官と臆病で他人を信じられない独裁者の下、何万人、何十万人という軍人や市民が戦闘で負傷し、飢えに苦しみ、そして死ぬ。
ナチスと共産主義の戦いなので、よくある戦争ものみたいにどちらかが正義のヒーローでどちらかが悪役のように描かれていない。 だから、どこにも救いがない。
本当に意味がわからない。
告白
ジャン・ジャック・ルソーの「告白」である。
なんでこんな本を読んだかというと、
「私の欲しいのは純粋な快楽だけで、金はそれを台無しにする。」
という文言に惹かれたからだ。
金や交換によって「損得」や「等価性」、「計算的なもの」が加わってくると、信頼は不信へと変わり、隣人愛や相互扶助の精神が途絶え、最近の言葉で言うなら「きずな」が断絶し、中沢新一的に言うなら「贈与の霊」が鳴りを潜めてしまうということである。
高級レストランの丁重なサービスを楽しめるかどうか、あるいは下品な例で悪いが、風俗での性的行為に快楽を感じるかどうか、ということである。ルソーに言わせればそれらは「純粋な快楽ではない」ということになる。
読んでみての率直な感想はもし自分がこんな内容の原稿を書いてて見つかったら恥ずかしさのあまり死んでしまうだろうというところだ。
それだけ赤裸々に書いている、と思う。
そして長い、上中下の三部作でこれを読破する気には、う〜ん。。。